いつものこと

草刈りを始めたら一生かけても終わらないような
雑草の生い茂った大草原の真中に座って
行先を見失った突風の叫び声に耳を澄ましていると
行ったり来たりのざわめきも
まるでサロンでの会話みたいに楽しさにあふれている。

真夏の焼けるような太陽なんてものともしない
傍若無人な風の一声に吹き飛ばされるそうになるのを
僕はいつものことと鼻で笑いながら空を見つづけて、
鳥達と一緒に空を飛んでいる気分を楽しんでいる。

もし退屈な時間を終えたくて
ここからどこかへ行きたくなった時、
道さえ見えないこの場所から一歩進むために
風の後押しが必要だとしたら
草原と風の重なり合うところに
声をかけてみるかもしれない。

風の一部分として日の落ちる方角へ。
ざわめきと太陽と共に輝きつづけるとしたら
僕はこれから行く世界の向こうに
何をもたらすことができるのだろう。

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By GloomyWind 2003/4/3
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